• 2013年03月15日

3月定例議会委員会審査(その1)

3月11日(月)から2013年度当初予算審査のための常任委員会が開催されています。

建設企業常任委員会は3月11日と15日、

厚生常任委員会は3月12日と18日、

文教経済常任委員会は3月13日と19日、

総務常任委員会は3月14日と21日に開催予定で始まりました。

 

◆市長施政方針

当初予算の審査にあたり、2月25日には市長が施政方針を述べました。(施政方針は、柏崎市のウェブサイト「市長室はこちら」に掲載されています)

市長は施政方針において次のように述べています。

 現在、本市を取り巻く状況は必ずしも明るいとは言えず、むしろ多くの課題に直面していて、極めて厳しいと言わざるを得ません。少子・高齢化によって人口減少や過疎化が進む地方都市共通の課題に加えて、長引く景気の低迷と雇用不安、その上に本市が国のエネルギー政策に協力する形で共存を図ってきた原子力発電所の長期にわたる運転停止に伴う影響は、深刻さを増しています。

 その意味において、本市は今、持続可能な発展を維持していく、その行く末を決める極めて重要な岐路に立たされていると言っても過言ではありません。まずは、福島第一原発の事故を踏まえての原子力発電所の安全性の確保が最重要課題であります。あわせて当面、原発の運転停止に伴って疲弊している地域の経済・産業・雇用を守ることが必要です。しかし、中長期的には、これからの国の新たなエネルギー政策を踏まえながら、原子力発電所に大きく依存しなくともよい地域の産業振興とまちづくりの方向性を追求していく必要があると思慮するものです。

 市長がこのような基本認識のもとで編成した当初予算であることを念頭においての予算審査となるわけです。(まあそうは言っても、結局は新規事業や懸案の事案等についての質疑が中心となるのですが)

 

◆建設企業常任委員会

建設企業常任委員会が所管する都市整備部と公営企業会計(ガス・水道・下水道)では、次のような新規や拡充のための予算が計上されていました。

・津波避難対策として、市営松浪住宅D号棟の屋上に手すりを設置するなどの改修事業

・既設の街路灯をLED照明に更新する場合に、町内会に対して補助金を交付する事業

・景観計画の策定、景観行政団体移行を見据え、基礎調査を実施したりワークショップを行ったりする予算

・柏崎駅南口の広場にトイレやバス待合所などの施設整備を行う測量設計費

・ダムから赤坂山浄水場までの高低差を利用して発電を行う(小水力発電)ための基本設計策定の予算 などです。

 

◆補充して質疑を行った大久保跨線橋修繕

さて、3月11日の委員会審査での質疑が不十分だったとして、15日の委員会で補充して質疑を行ったのが大久保跨線橋の修繕工事に係る調査費予算。

大久保跨線橋は、大久保の市道からJRを横断し極楽寺に続く跨線橋で、昭和44年に信越線電化複線化工事の際に設置されたものです。当該の箇所は極楽寺に続く参道でしたが、踏切廃止の方向性の中で跨線橋を設置することとなった経緯があるようです。

設置から44年が経過しているわけですが、この間、平成元年と8年に塗装や落橋防止の補修等が行われてきました。しかし平成23年2月に主桁の錆が線路上に落下。幸い事故にはなりませんでしたが、これを重く見た市は6月に錆落としを行った上で、橋に大規模な修繕工事を行うことを前提とした調査費の予算を計上したのです。

説明によれば、修繕の内容は部材の取り換えや東京スカイツリー仕様の重防食厚膜形フッ素樹脂塗装を行うというもので、事業費は8,750万円(!)を見込んでいるとのこと。また財源には国の特定財源を取り込むことも視野に、特定財源取り込みのためにこの跨線橋を市道認定するという説明でした。

やはり気になるのは、この橋の通行量等、どの程度市民が使用していて、生活に欠かせない橋となっているかという点。担当課によれば交通量調査は終了しており、昨年8月28日から9月かけての1週間一日12時間の通行量調査の結果、1週間を通して4~5人とのことでした。

44年前に、参道になってりた踏切を廃止する代替として跨線橋をかけたという事情があったということですが、現在の住民の必要度とすれば「相当必要だ」とは言えないように思います。修繕を行うために市道認定するとなれば、今後は文字通り市が責任を持って維持管理していくことにもなります。

委員からは、44年前の経緯を十分尊重すべきという意見や、25年度予算に計上されている調査については修繕と廃止の両方を見据えての調査とするべきという意見がでていました。